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「職場に怖くて行けない」「毎朝吐き気が止まらない」——適応障害の症状に悩まされ、退職を考えている方も多いでしょう。
でも、いざ退職を上司や家族に相談しても、こんな言葉が返ってきて苦しくなっていませんか。

適応障害かなんだか知らないけど、それで辞めるのは”逃げ”だから。
……うん、その一言、ほんとに刺さるよね。でもね、先に結論だけ言わせて。それ、逃げじゃないから。
この記事は「適応障害で退職するのは”逃げ”じゃない。むしろ、自分を守るための前向きな選択だ」ということを、医学的な根拠と当事者の声からお伝えするための記事です。
この記事の要点
※この記事は2026年6月に内容を見直し、最新の情報に更新しました。


適応障害は「環境を変えること」が回復に重要な状態。だから退職は”逃げ”ではなく、自分を回復させるための前向きな選択です。
これは気休めではなく、医学的にも裏づけのある話です。厚生労働省の「こころの耳」では、適応障害について次のように説明されています。
適応障害とは「環境変化によるストレスが個人の順応力を越えた時に生じる情緒面および行動面の不調」。そして回復については「薬物療法も行われますが、環境調整、環境に慣れること、個人の順応力が増えることなどが状態の回復に重要です」とされています。
出典:厚生労働省 こころの耳「適応障害(用語解説)」
つまり、ストレスの原因(=今の環境)から離れることそのものが、回復のために大切とされているのです。退職は、その「環境を変える」手段のひとつ。逃げどころか、理にかなった対処なんですね。



自分の健康を守るための選択が”逃げ”なわけないよね!
とはいえ、頭で分かっても心がついてこないのが、このテーマの難しいところ。私自身の話を少しさせてください。
正直に言うと、私も昔つらい職場を離れたとき、「これは前向きな転職だ」と自分に言い聞かせていました。でも、今ふり返ると——あれは普通に”逃げ”だったなと思います(笑)。それでも、です。逃げた結果、今は「あのとき離れて本当によかった」と心から思えている。逃げかどうかなんて、後から見れば大した問題じゃなかったんです。
“逃げ”か”前向き”かは、正直あとからどうとでも言える。大事なのは、あんたの心と体が無事かどうか。それだけなんよ。
これだけ理にかなっているのに、なぜ「逃げ」と言われたり、自分でもそう感じてしまうのでしょうか。
それは、次のような考え方が私たちの中に根強く残っているからです。
・1つのことをやり続けることがすごい
・つらくても耐えて頑張るのが当たり前
・自分よりも人のため、組織のために行動すべき
つまり、「我慢して続けるのが美徳」「退職や転職はよくないこと」という古い価値観が、まだ私たちの中に残っているんですね。でも、その価値観のために自分の心や体を壊してしまっては、本末転倒です。
実際、同じように「退職=逃げなのか」と悩んだ当事者の声があります。当サイトと同じく、適応障害を経験した方が知恵袋に寄せていたものです。
自分の体と心を守る責任は自分にあると考えているため、間違いではないのかな?と思いますが、最近言われ続けていて「本当に自分はこれでよかったのか?」とモヤモヤしています。
― Yahoo!知恵袋に寄せられた、適応障害で退職した方の声より
同じように「これでよかったのかな」と揺れているのは、あなただけじゃありません。よかったらそっと気持ちを置いていけます。



分かってる。自分を守るためだって。でも「逃げ」って言われると、やっぱり自分が悪い気がしてきて……。
その揺れ、めちゃくちゃ自然な反応やで。”自分が悪い”って思っちゃうのも、それだけあんたが真面目に向き合ってきた証なんよ。…その上で言わせてな。”逃げかも”って悩めるあんたは、むしろ人のことちゃんと考えられる優しい人なんよ。だからこそ、ここから先は「逃げじゃない理由」を一個ずつ、一緒に見ていこ。


改めて、適応障害で退職するのが「逃げじゃない」理由を3つご紹介します。
適応障害を放っておくと、うつ病などさらに重い精神疾患に進んでしまうことがあります。
「辞めると会社に迷惑がかかる」「逃げと思われる」など周りのことを気にするより、まず自分の身を守ることを一番に考えていいのです。仕事は替えがききますが、あなたの心と体は替えがききません。
きちんと治療して心の健康を取り戻せば、人生はいくらでもやり直せます。



元気でさえあれば、なんだってできる!
今や退職・転職は当たり前の時代。むしろ1つの仕事を定年まで続ける人のほうが珍しいかもしれません。いくらでもやり直しがきくので、退職しても大丈夫なのです。
「仕事を辞めたら生活ができない」「一度辞めると社会復帰できるか不安」など、お金や将来の心配で辞められないと思っていませんか?
実は、失業保険や傷病手当金などの制度をきちんと利用すれば、お金や将来もなんとかなります。(くわしくは後半の「使える制度」で解説します。)生活が心配だからといって、体を壊してまで働く必要はないのです。
実際に、適応障害で休職・退職を経験した方が、note(個人の手記)にこんな言葉を残しています。
逃げたけど、なんとかなっている。
note(適応障害を経験した当事者の手記)
逃げても、生きていける。そう実感しているし、信じているから。




適応障害の回復にいちばん大切なのは「環境を変えること」。そして、環境を変える方法は退職だけではありません。
「いきなり辞める」の前に、こんな選択肢もあります。あなたに合うものを、ゆっくり選んでいって大丈夫です。
ストレスの原因が人間関係などにある場合、部署を異動するだけで解決することもあります。ただし、異動願を出しても必ず通るとは限らず、小さな会社では難しいこともあります。
異動が難しいときは、休職して一度ストレスの原因から離れるのも手っ取り早い方法です。休んでいる間に、今後どうするかをゆっくり考えられます。



いきなり辞めなくても大丈夫。まずは少し離れて休んでみる、でもいいんだよ!


適応障害の原因が職場そのものにある場合は、転職して環境を変えるのが根本的な解決策になります。人間関係・労働条件・パワハラなど、何が原因でも確実に縁を切ることができます。
「在職中は転職活動の余裕がない」という方は、いったん退職して休養しながら、自分に合う仕事をゆっくり考えるのもOKです。


ここで大事なのは、「とにかくつらい」で勢い任せに動くのではなく、少し落ち着いてから動くこと。同じ失敗を繰り返さないために、❌と⭕を比べてみましょう。
| ❌ 勢い任せの退職・転職 | ⭕ 後悔しない退職・転職 | |
|---|---|---|
| 動く理由 | 「もう無理」と衝動だけで決める | 「何に消耗したか」を言葉にしてから決める |
| 次の選び方 | とにかく今と違えばいいで選ぶ | 自分が消耗した要素を先に外して選ぶ |
| お金 | 制度を調べずに無収入で飛び出す | 使える制度を確認してから動く |
“もう無理、逃げよ”って投げ出すんじゃなくてさ。”やれることはやった、これ以上は割に合わん”——そう思えてからなら、退職はちゃんとした判断やと俺は思うよ。
「そろそろ環境を変えたい」と思えてきたら、HSPさんに向いた転職エージェントの選び方をまとめた記事も用意しています。あわてて決める前に、まずは情報だけでも覗いてみてください。


退職したいけど、適応障害を理解してもらえない
退職を言い出すのが怖い
退職したいけれど自分で伝えづらい場合は、退職代行を利用する方法もあります。あなたに代わって退職の意思を伝えてくれるサービスで、会社に出社せずに退職することも可能です。利用者は年々増え、退職方法の1つとしてメジャーになりつつあります。




「やっぱり退職したい」と気持ちが固まったら、進め方は大きく分けて次の3ステップです。
まずは心療内科などで診断書をもらいましょう。退職に診断書は必須ではありませんが、あると退職が認められやすくなり、傷病手当金などの申請にも必要になります。そのうえで直属の上司に退職の意思を「相談」ではなく「報告」として伝え、退職日が決まったら退職届を提出します。



退職を伝えるときは「相談」じゃなくて「報告」がポイントだよ!
そして、退職で多くの人が一番不安に感じる「お金」について。適応障害での退職には、知っておくと安心な制度があります。
こうした制度は、申請のタイミングや条件が少し複雑です。傷病手当金や失業保険は、退職する前にお住まいのハローワークや会社の担当窓口で確認しておくと安心です。「制度が難しくて自分では分からない」という方は、申請をサポートしてくれるサービスもあります。



傷病手当などの難しい給付金の申請は、サポートしてくれるサービスもあるよ!
退職の具体的な流れ(診断書・退職の伝え方・退職届)や、傷病手当金・失業保険・再就職手当などの制度のくわしい使い方は、こちらの記事で当事者の視点からまとめています。


「退職したい」と気持ちが固まってきた方へ。退職の具体的な流れ・手順と、お金の制度は、こちらの記事でさらに詳しくまとめています。


制度の申請が「自分では難しい」「動く気力がない」と感じるときは、申請をサポートしてくれるサービスを使うのも、自分を守るための選択肢のひとつです。実際に利用した人の声はこちらで紹介しています。


なお、適応障害は「気の持ちよう」ではありません。次のようなサインが続くときは、退職を考える前にまず専門家(医療機関)に相談してください。
| セルフケアで様子を見られる | 専門家に相談したいサイン |
|---|---|
| 休日に休めば気持ちが回復する | 休んでも疲れや気分の落ち込みが抜けない |
| 仕事を離れれば眠れる・食べられる | 眠れない・食欲がない状態が2週間以上続く |
| つらいが日常生活は送れている | 朝起きられない・涙が止まらないなど生活に支障が出る |


「適応障害は転職で印象が悪い?」と不利にならないか気になりますよね。
結論としては、不利になる可能性があるので言わないことをおすすめします。
履歴書や職務経歴書、面接で個人の病歴を伝える義務はありません。
退職理由が適応障害の場合でも、条件が揃っていれば失業保険は受けられます。
さらに適応障害が原因で退職した場合は「特定理由離職者」と認められることがあり、その場合は受給の条件が自己都合退職より有利になることがあります。(詳しい条件はお住まいのハローワークでご確認ください。)



「特定理由離職者」と認められると、失業保険の受給で有利になるケースもあるよ
結論は、民法上は原則2週間で退職できます。
民法では、正社員(期間の定めのない雇用者)はいつでも退職を申し入れることができ、退職を申し込んで2週間すれば会社の承諾がなくても退職が可能とされています(有期雇用や就業規則により扱いが異なる場合があります)。
適応障害は周りに理解されにくく、退職することが「逃げ」と言われてしまうこともあります。でも、環境を変えることは適応障害の回復に重要で、退職はむしろ前向きな最善策のひとつです。



……うん。ちょっとだけ、肩の力が抜けた気がする。逃げじゃ、ないんだね。
そうそう、それでええんよ。一個だけ約束な。何があっても、死ぬのだけは禁止で! 健康さえありゃ、人生はいつでもやり直せるから。…それと、もし頼れる人が周りにいなくても大丈夫。この下に、同じ気持ちの人がそっと打ち明けられる場所を置いとくからね。
今の環境を変えるには、退職以外にも休職や部署異動などの方法があります。この記事を参考に、あなたが回復するにはどの方法がベストか、考えてみてくださいね。
つらい気持ちが強く「消えてしまいたい」と感じるときは、ひとりで抱えこまないでください。
・こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(公的な相談窓口)
・よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・通話無料)
・いのちの電話:0570-783-556
専門の相談員が、あなたの話をそのまま聞いてくれます。
「適応障害で退職を考えてるの、自分だけなのかな…」そう感じたら、同じ気持ちを抱える人がここで打ち明けてるよ。
ひとりで抱えこまなくて大丈夫
✔ 匿名・ニックネームでOK
✔ ひとことだけでもOK
✔ 読むだけでもOK
この記事を書いた人|HSS型HSPとお仕事と私
繊細な気質と向き合いながら、つらい職場を離れる経験も重ねてきたHSS型HSP当事者。「逃げてもいい、自分を守っていい」を、同じように悩む方へ当事者の視点で発信しています。


休むこと・辞めることを考えたとき、一番の不安はお金だよね。下の記事では、退職後の生活費を支える社会保険給付金のサポートサービスも、転職エージェントと一緒に紹介しているよ。お金の選択肢を先に知っておくだけで、心の余裕がぜんぜん違うから参考にしてみてね。



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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
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