\ 教えて掲示板 /
\ つながろう /
\ 色んな経験/
社長は外回りで、電話が鳴る。郵便が届く。経理の締めが近い。来客のお茶を出して、また電話。気がつくと、今日も事務所にいるのは自分だけで、昼休みも電話番のまま、机でおにぎりをかじっている。
「一人事務って、辞めたいと思うことすら申し訳ない」
「私が抜けたら、この会社の事務は誰がやるんだろう」
「辞めると言い出したら、後任を探せと言われそうで怖い」
「一人事務 辞めたい」と検索したあなたは、たぶん今、誰にも聞かれない場所で、この気持ちをやっと言葉にしたところだと思います。
先に答えをお伝えします。一人事務を辞めたいと思うのは、わがままでも無責任でもありません。後任がいなくても、辞めたいと思ってよく、辞めるための段取りを組んでいいです。ただし、勢いで動くより、順番を決めて動いたほうが、あとで自分が楽になります。この記事では、その順番を整理します。
ここでいう「一人事務」は、事務員が自分だけの職場のことです。経理・総務・電話・来客・発注をひとりで回していて、休む時も、辞める時も、仕事を渡す相手がいない。この「渡す相手がいない」ことが、悩みの中心にあると僕は考えています。
この記事の要点
事務の仕事そのものは嫌いじゃない。それでも辞めたくなるのは、仕事の中身より、仕事の置かれ方がつらいからではないでしょうか。僕が一人事務の悩みを整理すると、しんどさはだいたい次の三つが重なってできています。
一人事務がつらいのは、あなたの能力や根性の問題ではなく、代わりも相談相手もいない配置になっているからです。同じ仕事でも、隣にもう一人いるだけで、楽になる部分はたくさんあります。
気配りや先読みが得意なHSP気質の人ほど、「自分が抜けたらみんな困る」と先回りして考えてしまいがちです。気づく力が強いぶん、ひとりで抱える範囲が、知らないうちに広がっていくこともあります。

一人で回してるのに、辞めたいなんて言えない…
言えんのは、それだけ責任持ってやってきた証拠なんよ。辞めたい気持ちと責任感は、一緒にあってええんや。
辞めたい気持ちが固まっても、「言い出せない」が次の壁になります。理由は、たいてい「後任がいないから」に行き着くと思います。
気持ちの話を先にします。後任を見つけて育てるのは、本来、会社が考えることです。事務員が一人しかいない体制を選んだのは会社で、あなたではありません。後任がいないのは、会社の体制の話であって、あなたの落ち度ではありません。
制度の面でも確認しておきます。民法627条1項には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」とあります(民法|e-Gov法令検索)。つまり、期間の定めのない雇用なら、後任が決まっているかどうかは条文の条件に入っていません。辞める自由は、後任が見つかるまで預けておくものではありません。ただし、有期契約や就業規則の定めなど、あなたの場合に当てはまるかは個別に違います。迷ったら、次の相談先の項で書く窓口で確認してください。
小さな会社では、退職を伝えた時に「急に言われても困る」「自分で後任を探して引き継いで」と返されることがあります。そこで引き受けてしまうと、辞める日が決まらないまま、ずるずる続いてしまいます。
ここは僕の整理ですが、後任探しは会社に返し、自分は「自分の仕事を見える形にして残す」ことに集中する、という線の引き方が現実的だと考えています。採用の判断や求人を出すのは会社の仕事。あなたの仕事は、辞める日までに、仕事の中身を誰が見てもわかる状態にしておくことです。



後任が見つかるまで待ってって言われたら、断れない気がする…
待つ期限を、先に自分で決めとくんや。「いつまで」が決まっとったら、ずるずるにならんで。
引き継ぎ資料なんて作る時間がない、そもそも誰に渡すのかもわからない。そう感じるのは自然です。だから、完璧な引き継ぎを目指さないでください。目指すのは「自分以外の人が、最低限たどれる状態」です。
言い出す前でも、今日から少しずつできる棚卸しを挙げます。
引き継ぎは、全部を教え込むことではなく、迷わない地図を残すことです。地図が残っていれば、後任が決まっていなくても、あなたの責任は十分に果たされていると僕は思います。
ここで書いたのは、僕が整理した進め方で、これが唯一の正解というわけではありません。会社の規模や仕事の中身によって、必要な項目は変わります。
辞めると決めきれない時期もあると思います。その間も、休めない・孤立するしんどさは続きます。辞める・辞めない以前の、今日の負担を軽くする手を挙げます。
丸一日の休みを取りにくいなら、まず半日や数時間だけ抜けるなど、会社の決まりで取れる範囲の小さな休みを、早めに社長へ伝えておく方法があります。伝える時は、許可を求めるより、代わりの手当てまで添えて伝えるほうが通りやすいと思います。たとえば「この日の午後は不在にします。電話は〇時に折り返します」といった形です。
休めない日が続いて、気持ちの余裕がすり減っているなら、休む理由を立派にしなくても大丈夫です。プライベートで大変なことがあった日に休んでいい理由は、プライベートで辛いことがあった日に、仕事を休むと決めていい理由と伝え方にも書きました。
職場に気を許せる人がいない状態は、一人事務に限らずつらいものです。HSPが感じやすい孤独の背景は職場に気を許せる人がいない…HSPが感じる孤独の正体と付き合い方で整理しています。同じ職場に相談相手がいなくても、職場の外に話せる人を一人持つだけで、孤立のしんどさは変わります。家族や友人、同じ事務職の知り合い、窓口でも構いません。



相談できる人がいないのが、いちばんきつい…
ほな、職場の中やなくて外に一人作ろ。聞いてもらうだけでも、ひとりで回しとる感じが薄まるんよ。
辞めたい気持ちがあるからといって、すぐ辞めなければいけないわけではありません。逆に、続けなければいけないわけでもありません。判断の材料を二つに分けて考えると、整理しやすくなります。
話してみて変わる余地があるなら、辞めずに楽になる道もあります。変わる気配がないなら、辞める準備を始めていい合図です。どちらを選んでも、間違いではありません。
辞めると決めた後に、「どう切り出すか」で止まってしまう人は多いです。切り出し方で迷ったら「HSPで退職が言い出せない」【言わなくて済む方法】あります!も参考にしてみてください。
社内に相談できる人がいないのが一人事務です。だからこそ、社外の窓口を知っておくと、選択肢が増えます。
厚生労働省の「総合労働相談コーナー」は、あらゆる分野の労働問題を対象に、無料で相談を受けているとされています(総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省)。辞めたいと伝えた時の会社の対応が気になる時や、自分のケースで契約や就業規則がどう関係するか知りたい時は、まず窓口で聞いてみてください。
ひとりで抱えているうちは、選択肢が「このまま続ける」か「全部放り出す」の二つに見えてしまいます。外の人に話すだけで、その間に何本も道があることが見えてきます。
事務員が自分だけの職場を、毎日ひとりで回してきたこと。それは、辞める日が来ても消えない経験です。辞めたいと思うのは、頑張りが足りないからではなく、頑張りの置かれ場所が合わなくなってきただけかもしれません。
今日すぐに答えを出さなくて大丈夫です。まずは、仕事の棚卸しメモを、ひとつ書いてみてください。それが、辞める日にも、続ける日にも、あなたを助けます。



辞めたいって、思っててもいいのかな。
ええよ。思うだけなら、誰にも迷惑かからんのやから。
甘えではありません。代わりも相談相手もいない配置でしんどくなるのは、自然な反応だと僕は整理しています。辞めたい気持ちと、責任感は、同時にあってかまいません。
後任の有無は、民法627条1項の条文には入っていません。期間の定めのない雇用なら、解約の申入れの日から二週間を経過することで雇用は終了する、と書かれています(民法|e-Gov法令検索)。ただし、契約の形や就業規則で扱いが変わることもあるので、迷ったら総合労働相談コーナーなどで確認してください。
言い出す前に、仕事の棚卸しメモと、希望する退職の時期を自分の中で決めておくと、話が進みやすいと考えています。伝える時は、「辞めたい」という結論と時期を先に、引き継ぎへの協力の意思を添えてお伝えします。後任探しは会社の仕事なので、自分が引き受けない線を先に決めておくと、ずるずる延びるのを防げます。
最初は、毎日・毎週・毎月・毎年の仕事を箇条書きにするところからで十分です。締め切りのあるもの、書類やデータの置き場所、取引先の連絡先を足していくと、迷わない地図になります。完璧な資料でなくても大丈夫です。
丸一日でなく、半日や数時間など、会社の決まりで取れる小さな形から、早めに伝える方法があります。「許可をください」より「この日の午後は不在にします。電話は〇時に折り返します」と、代わりの手当てまで添えると、通りやすいと思います。
同じ職場にいなくても、職場の外に話せる人を一人持つだけで、孤立の重さは変わると僕は考えています。家族や友人、同じ事務職の知り合い、相談窓口でも構いません。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように繊細さで悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。


この記事が気に入ったら
フォローしてね!
このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
\ 最後まで読んでくれてありがとうございます /
しんどさの形は人それぞれですが、会社に籍を置いたまま休んで生活費を受け取れる制度があることは、知っておいて損はありません。
無料。追加した直後に、目安の出し方と窓口が1枚届きます。伝わるのは表示名だけ。読むだけでも大丈夫です。















