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指示を受けて席に戻る。画面は開いている。でも、手が動かない。何から手をつければいいのか、頭の中が真っ白になって、時計だけが進んでいく。周りの人はキーボードを叩いている。
「えっと、私は今、何をすればいいんだろう」
「聞けばいいのはわかってる。でも、こんなことも聞いていいのかな」
「忙しそうで声がかけられない。このまま時間だけ過ぎていく」
「仕事 何をすればいいかわからない」とスマホに打ち込んだあなたは、たぶん今、席や休憩スペースで、画面を隠すようにこれを読んでいるところだと思います。
先に答えをお伝えします。仕事で何をすればいいかわからなくなって固まるのは、能力ややる気の問題だと決めつけなくて大丈夫です。僕の整理では、多くの場合、「ゴール」「優先順位」「次の一手」のどれかが見えなくなっているだけです。ここでは、固まる場面を4つに分けて、その場でできる動き方を整理します。
人の表情や空気、細かい情報を人一倍受け取ってしまう、HSP(Highly Sensitive Person/繊細な気質)の人は、「迷った瞬間に頭が埋まって固まる」ことが起きやすいと僕は考えています。この記事は、その整理も含めて書きました。ただし、HSPかどうかに関係なく読める内容です。
この記事の要点
最初に書いておきます。仕事で何をすればいいかわからなくなる原因を、一つに決めて断言できる資料は、僕が探した範囲では見つけられませんでした。だから「これが唯一の理由です」とは言いません。
そのうえで、僕はこう整理しています。固まっている時は、頭の中で「選択肢が多すぎる」か「手がかりが少なすぎる」のどちらかが起きている。どちらも、人としての出来が悪いから起きるのではなく、情報が足りない・多すぎるという「状態」の問題です。
たとえば、地図もなく知らない駅に降りたら、誰でも一瞬立ち止まります。その立ち止まりを「私は方向感覚がない」と責める人はいません。職場でも同じです。ゴールの見えない指示、優先順位のつかない仕事の山、やることがなくなった空白の時間。立ち止まって当然の場面が、毎日どこかに用意されています。
それなのに、周りが普通に動いているように見えるから、「自分だけが固まっている」と感じてしまう。その孤独が、つらさを一段重くします。

周りはみんなサクサク動いてるのに、私だけ止まってる気がする…
止まって見えんだけで、みんなも内心は迷っとることが多いんよ。止まったんは、ちゃんと考えようとしとる証拠なんやで。
「何をすればいいかわからない」とひとくちに言っても、固まる場面によって、必要な動きが変わると僕は考えています。当てはまるものを探してみてください。診断ではなく、自分の止まりどころを見つけるための目安です。
「いい感じにまとめておいて」「適当に進めておいて」。こう言われて、席に戻ってから固まる場面です。「いい感じ」の中身は人によって違うので、どこまでやれば合格なのかが見えません。
指示があいまいで固まるのは、あなたの理解力の問題ではなく、ゴールの情報が渡されていないからです。この場面でいちばん効くのは、考え込む時間を増やすことではなく、ゴールの確認を一つだけ入れることです。
メール、依頼、締め切りが同時に積み上がって、どれから手をつければいいかわからなくなる場面です。全部大事に見えるので、全部に気を取られて、結局どれも進みません。
優先順位がつけられないのは、判断力がないのではなく、「何が一番急ぎか」を決める材料が頭の中にないからです。材料は、自分の中ではなく、頼んだ人に聞くと早く揃います。
頼まれたことが終わって、ぽっかり時間が空く場面です。「指示がないなら待つべき? 自分で探すべき?」と迷い、手持ち無沙汰のまま居場所がなくなります。
次に何をするか迷うのは、動く気がないからではなく、「勝手に動いていい範囲」の線がわからないからです。周りに気を配る人ほど、勝手な動きで迷惑をかけることを怖がって、動けなくなりやすいと僕は思います。
部分的な作業だけを渡されて、それが何のための仕事か知らされていない場面です。意味がわからないまま手を動かすのは、行き先を知らされずに歩くようなものです。判断の拠り所がなく、少し状況が変わっただけで止まってしまいます。
全体が見えずに固まるのは、あなたの理解が遅いからではなく、見取り図が手元にないからです。見取り図は、聞けば手に入ります。



どれも当てはまる…。聞けばいいのはわかってるんだけど、それが一番むずかしい。
聞くんがむずかしいんは、聞き方のコツをまだ知らんだけ。次の章で、聞き方の型を渡すな。
どれも、僕が整理した「動き方の型」で、職場や上司との相性で効き方は変わります。効果を保証するものではないので、合いそうなものだけ使ってください。
「質問する」のは迷惑ではなく、仕事の一部です。聞かずに黙って時間が過ぎるほうが、職場にとっても困ることは多いはずです。聞き方を少し整えるだけで、聞くハードルはぐっと下がります。
それでも聞く勇気が出ない日は、チャットやメモなど、文字で伝えるのも一つの方法です。顔を合わせて聞くより、気持ちの負担が軽くなる人もいます。



聞いたら「そんなこともわからないの?」って思われそうで…
案を添えて聞けば、「考えたうえで確認しとる人」に見えるんよ。それだけで、受け取られ方がだいぶ変わるで。
「HSPだから、仕事で固まりやすいの?」と気になる人もいると思います。これについて、HSPの人が職場で特別に固まりやすいと確かめられた資料は、僕には見つけられませんでした。
ただ、HSPの人は、周りの人の表情や声のトーン、職場の空気を細かく受け取ります。上司の「いい感じに」の一言からも、言葉にされていない期待まで読み取ってしまう。選択肢の一つひとつの先まで想像してしまう。受け取る情報が多いぶん、頭の中がいっぱいになって、動き出す前に消耗してしまうことがある、というのが僕の考えです。
固まってしまうのは、考えが足りないのではなく、考えすぎて頭が満席になっているから。そう捉えると、自分を責める理由がひとつ減ります。頭が満席の時は、考えを足すのではなく、紙に出して席を空けるのが先です。
「仕事 何をすればいいかわからない」と検索すると、「やりたい仕事がわからない」「将来何をしたいかわからない」という、進路や適職の話も一緒に出てきます。ここで書いてきたのは、今の職場で、今日の仕事の動き方がわからないという悩みです。
「今日何をすればいいか」と「この先どんな仕事がしたいか」は、別の悩みです。目の前の動き方が整うと、先の悩みも落ち着いて考えやすくなります。もし後者のほうが気になるなら、仕事で何がしたいかわからない20代へ|向いてる仕事の見つけ方と、今できることで、進路の迷いを整理しています。
ここまでの動き方を試しても、毎日のように固まってしまう時は、あなたの側ではなく、職場の仕組みに原因がある場合もあります。指示の出し方が毎回あいまい、質問できる雰囲気がない、教える人がいない。そうした環境では、誰でも固まりやすくなります。
毎日固まる状態が続くのは、あなたが悪いのではなく、環境と今のやり方が噛み合っていないサインかもしれません。その時は、聞く相手を変える、書面で確認する、担当を整理してもらうなど、環境側を調整する選択肢もあります。
マルチタスクや電話対応など、同時に複数のことを求められる仕事が特につらい人は、「事務仕事が苦手」なHSPさんへ|伝票入力・電話対応・マルチタスクがしんどい理由と今からできる工夫も参考になるかもしれません。



私の努力が足りないんだと思ってた…
努力の向きが悪いんやなくて、動き方の型を知らんかっただけやと思うで。型は、あとから身につけられるんよ。
仕事で何をすればいいかわからなくなる日は、誰にでもあります。固まったことより、「こんなことで固まる自分はだめだ」と責めてしまうことのほうが、あなたを疲れさせます。
今日できるのは、大きなことではありません。紙に今のやることを書き出す。上司や先輩に、案を添えて一言だけ聞いてみる。それだけで、止まっていた時間は動き出します。迷ったこと自体は、あなたがちゃんと仕事に向き合っている証拠です。



明日、案を添えて聞いてみようかな。
ええやん。一言目だけ決めとけば、あとは流れで進むで。
まず、固まる場面が「指示があいまい」「やることが多い」「作業が終わった後」「全体が見えない」のどれに近いかを見てみてください。場面がわかると、動き方が決まります。いずれの場合も、「Aを先にやろうと思いますが、よいですか」と、案を添えて確認する形が、聞くハードルを下げてくれます。
新しい環境では、手がかりが少ないぶん、わからないことが多くなりやすいと僕は考えています。教わっていない前提や、勝手に動いていい範囲の線がまだ見えていないだけ、ということもあります。その日のうちに「今日の確認事項」を一つ決めて聞くのがおすすめです。
あいまいな指示はあなたの理解力の問題ではなく、ゴールの情報が足りていない状態です。「いつまでに」「どのくらいの出来を想定されていますか」の二つを確認すると、動き出しやすくなります。聞きにくい時は、チャットやメモなど文字で確認する方法もあります。
頭の中で絡まっている時は、紙に全部書き出して一列に並べるのが先です。それでも決まらなければ、「5分でできる一番小さな作業」から始めてみてください。優先順位は、頼んだ人に「どれが一番急ぎですか」と聞くのがいちばん早いです。
勝手に動いていい範囲がわからない時に起きやすい状態です。「次は何をしましょうか。〇〇を進めておいてもよいですか」と案を添えて聞くと、動いてよい範囲を相手と一緒に決められます。
別の悩みだと考えています。前者は将来の進路や適職の話、後者は今日の職場での動き方の話です。後者が整うと、前者を落ち着いて考えやすくなります。進路のほうが気になる場合は、仕事で何がしたいかわからない20代へ|向いてる仕事の見つけ方と、今できることも参考にしてください。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように繊細さで悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。


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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
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