\ 教えて掲示板 /
\ つながろう /
\ 色んな経験/
午後2時、オフィス。資料を仕上げようと画面を開いたところで、隣の席の椅子がきしんだ。斜め後ろから、誰かが通り過ぎる気配がする。
さっきまで進んでいた文章が、もう頭に入ってこない。同じ一行を三回読んで、四回目にようやく気づく。
「誰かが近くにいるだけで、手が止まってしまう」
「後ろを通る人に画面を見られている気がして、落ち着かない」
「みんな普通に仕事してるのに、なんで私だけ他人がいると集中できないんだろう」
こんなふうに感じて、「自分は集中力がないのかな」「甘えているのかな」と不安になっていませんか?
結論から言うと、他人がいると集中できないのは、意志の弱さでも能力不足でもありません。人の気配や視線を、人より深く受け取ってしまう気質が、集中の邪魔をしているだけです。
同じことで悩んでいる人は、あなただけではありません。
HSP(Highly Sensitive Person/刺激を深く処理する繊細な気質)の人は、音や光だけでなく、周りにいる人の動き・視線・表情の変化まで細かく拾います。そのぶん、「人がいる」という状況そのものが、頭の中の作業スペースを静かに埋めていきます。
この記事では、話し声や物音ではなく、「他人がそこにいること」そのもので集中が切れてしまう理由と、職場ですぐ試せる工夫をお話しします。話し声が原因の場合は話し声で集中できない時の原因と対処法、周りの物音が気になる場合は周りの音が気になって集中できない時の原因と対処法もあわせてどうぞ。
この記事の要点
一人の部屋なら、驚くほど進む。なのに、同じ作業を人のいる場所でやると、ぜんぜん進まない。
その落差に、いちばん戸惑っているのは自分自身だと思います。
集中力がないのではなく、集中に使う力の一部を「周りの人」に持っていかれているだけです。
「集中できない自分」を責めるほど、さらに意識が自分に向いて、余計に手が止まります。まずはここで、自分を責めるのをやめていい。人がいると集中できないのは、努力で埋める欠点ではなく、環境との相性の話です。
「人がいると集中できない」の中身は、人によって少しずつ違います。当てはまるものがないか、見てみてください。
① 視線を感じてしまう
後ろを誰かが通ると、画面を見られているような気がする。実際には誰も見ていなくても、「見られているかもしれない」という感覚だけで、頭の一部がそちらに向きます。
② 動きや気配が視界に入り続ける
席を立つ人、電話に出る人、資料を取りに来る人。視界の端で何かが動くたびに、無意識に「今のは何だろう」と処理してしまいます。一つ一つは小さくても、一日に何十回も積み重なると、夕方にはぐったりします。
③ 相手に気を使い続けている
隣の人の機嫌、話しかけていいタイミング、自分の座り方や表情。誰かがいるだけで、頭の裏側で「変に思われていないかな」というチェックが走り続けます。作業をしているようで、実は人への気配りが常に動いている状態です。
僕も、集中して仕事してるだけで「怒ってる?」って言われたことあるわ。見られてる前提やと、顔まで気になるんよな。
気づきすぎることは、欠点ではありません。周りを丁寧に読み取れる力が、人の多い場所では負担として出ているだけです。
「気にしすぎ」ではなく、「よく気づく」。この見方に置き換えるだけで、自分への当たりが少し変わります。
「周りに人がいると集中できない」で調べると、対策として騒音対策の話がよく出てきます。耳栓やイヤホンで音を消す、という方法です。
でも、イヤホンをして音が消えても、なぜか落ち着かない。そんな経験はありませんか?
それは、原因が音ではなく「人がいる」という気配のほうにあるサインかもしれません。
音の問題なら、音を遮れば解決に近づきます。気配の問題は、視界・距離・見られている感覚のほうを整えるのが近道です。同じ「集中できない」でも、効く対策が違います。
自分がどちらに近いかは、こう見分けられます。
どれに当てはまっても、おかしくはありません。診断ではなく、対策を選ぶための目安として使ってください。
席を自由に選べない職場が多いので、「今の環境のまま、少しだけ変える」方法に絞ります。
視界を切る
人の動きが視界に入らないだけで、頭の負担はかなり減ります。壁側や角の席を選ぶ、背後に人が通らない向きにする、デスクの端に書類ケースやパーティションを置く。「背中を守る」だけでも、見られている感覚は大きく和らぎます。
集中する時間帯をずらす
人が少ない始業前や昼休み明け、定時後の時間に、いちばん頭を使う作業を寄せてみてください。全員がいる時間帯に、無理に難しい作業をぶつけなくて大丈夫です。
集中する時間を、先に一言伝えておく
「今から1時間、資料に集中します」と周りに言っておく。それだけで、「話しかけられるかも」という待ちの緊張が減ります。声をかけられたくない時間を先に決めておくと、自分の中の見張り役が休めます。
会議室・空き席に一時避難する
集中が必要な30分〜1時間だけ、会議室や空いているスペースに移る方法です。使える場所があるなら、逃げではなく、成果を出すための立派な段取りです。
環境を整えることは、甘えではありません。自分の力を出せる条件をつくる、仕事の一部です。
それでも「今の職場では、どうしても人の気配から離れられない」という日もあります。そんな時は、頑張りが足りないのではなく、環境の負荷が大きいだけです。仕事の中身は好きなのに人の多さだけがつらいなら、人が少ない働き方を考えるのも一つの道です。一人でコツコツできる仕事の記事も、参考にしてみてください。
工夫を試しても、人のいる場所にいるだけで疲れ切ってしまう日が続くことがあります。
それは対処が足りないからではなく、今のあなたにかかっている負荷が大きすぎるだけです。
眠れない、食欲が落ちる、休日も気持ちが晴れない。そんな状態が長引いているなら、一人で抱え込まず、社内の相談窓口や産業医、外部の専門機関に話してみることも選択肢のひとつです。話すだけで、状況を整理する手がかりが見つかることもあります。
HSPの人に多い傾向ですが、それだけで決まるわけではありません。人の視線や気配を深く受け取る気質があると、他人がいる環境で集中しにくくなることがあります。ここで挙げたのは目安なので、当てはまるかどうかは、自分の感じ方を大切に見てください。
甘えでも怠けでもありません。集中に使う力の一部が、周りの人の気配や視線に向いてしまっているだけです。一人の環境なら進む、という差がある人ほど、環境との相性の問題として考えて大丈夫です。
まず試しやすいのは、視界を切ることです。壁側の席に移る、背後に人が通らない向きにする、デスクの端に仕切りを置く。それが難しい日は、集中が必要な作業だけ人の少ない時間帯や会議室に移してみてください。
原因が音ではなく、人の気配や視線にある場合は、イヤホンで音を消しても落ち着きません。視界に入る人の動きや、見られている感覚が残るためです。音の対策と、視界・距離の対策は分けて考えると、自分に合うものが見つかりやすくなります。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように仕事で悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断を行うものではありません。つらさが続くときは専門機関にご相談ください。


この記事が気に入ったら
フォローしてね!
このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
\ 最後まで読んでくれてありがとうございます /
しんどさの形は人それぞれですが、会社に籍を置いたまま休んで生活費を受け取れる制度があることは、知っておいて損はありません。
無料。追加した直後に、目安の出し方と窓口が1枚届きます。伝わるのは表示名だけ。読むだけでも大丈夫です。