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退職日の夜、人事から届いた封筒を開けると、離職票が入っていた。机の端に置いたまま、スマホで「失業保険」と打ち込んで、手が止まる。
「失業保険って、もらわない方が得って聞いたけど、本当なのかな」
「ハローワークに行って、毎回あれこれ聞かれるのがもう気が重い」
「すぐ次が決まりそうなのに、手続きしたら逆に損をするのかな」
そんなふうに迷いながら、「失業保険 もらわない方が得」と検索していませんか?
結論から言うと、「もらわない方が得」と言い切れるのは、条件がそろった一部の人です。 手続きをしないまま受給期間が過ぎると、その分は戻ってきません。
迷っているのは、あなたがお金のことをちゃんと考えているからです。損得で迷うのは、変なことではありません。
この記事では、すぐ再就職する場合・給付制限がある場合・もらうデメリットまでを、ハローワークの公式ページで確認できた範囲で順番に整理します。「もらうべき」「もらうな」とは言いません。あなたが自分で決めるための判断材料と、最後に窓口で聞くことをまとめます。
この記事の要点
「もらわない方が得」という言葉には、いくつかの意味が混ざっています。
ひとつは、手続きの面倒さです。離職票を取り寄せ、ハローワークに行き、決まった日に認定を受ける。働いていた頃とは別の忙しさがあります。
もうひとつは、「受給中は自由に動けない」というイメージです。すぐ働けるのに、決まりごとに合わせて待つのは遠回りに感じます。
そしてお金の面です。扶養に入る予定の人、年金の手続きが気になる人、すぐ再就職が決まりそうな人は、「もらわない方が損をしないのでは」と考えます。
面倒に感じるのは、あなたが怠けているからではありません。 制度が「ちゃんと探している人」を確認する仕組みで、そのぶん手間がかかるだけです。
ただ、手間とお金は別の話です。「しんどいからやめる」と「やめた方が得」は、いったん分けて考えた方が、あとで後悔しにくくなります。
面倒やなって思う気持ちは、まず認めてええんやで。損得はそのあとで考えたらええ。
まず前提です。失業保険(基本手当)は、ハローワークで手続きをして、受給資格があると決まった人に出るものです。受給できる期間は、原則として離職した日の翌日から1年間と、ハローワークのページに書かれています。
つまり、手続きをしないでいると、受け取れる権利のまま1年が過ぎることになります。「もらわない」を選ぶということは、この権利を手放すということです。
「もらわない方が得」になりうるのは、手続きをして受け取る金額より、手続きをしないことで守れるものが大きい人です。 守れるものは、人によって違います。
ただし、この4つは「あてはまりそうなら、窓口で一度確かめる」というサインであって、「だから受給しない方がいい」という結論ではありません。
たとえば年金は、ハローワークの案内に「失業給付を受けている間は、失業給付が優先され65歳未満の人に支給される老齢厚生年金は支給停止になることになっています」とあります。これは「年金が消える」ではなく、受給中の期間の扱いの話です。自分の場合にどう動くかは、年金事務所とハローワークで確かめる必要があります。
加入期間の引き継ぎも、気になる人が多い点です。受給の手続きをした後、これまでの加入期間が次の受給にどう扱われるかは、ハローワークの公式ページで確認できた範囲では分かりませんでした。ここは決めつけず、窓口で「今回受給すると、次の離職の時に加入期間はどう数えられますか」と聞いてください。
確認できていないことを、損得の根拠にしない。 これだけで、判断の失敗はかなり減ります。
「すぐ再就職するなら、受給しない方が早い」と考える人は多いです。ここは、先に知っておいてほしい制度があります。再就職手当です。
ハローワークの案内では、再就職手当は「基本手当の受給資格がある方」が、安定した職業に就いた場合などに出るものです。支給要件の1つに、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることが入っています。
すぐ再就職する人ほど、手続きの有無で選べる道が変わります。 公式の案内では、再就職手当は「受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職」したことなど、すべての要件を満たした人に出るものです。手続きをしないまま就職した場合は、この手当の対象になりません。
支給額の考え方も、公式ページに書かれています。
つまり、早く決まるほど残日数が多く残り、手当の率も高くなる仕組みです。「すぐ再就職するなら受給しない方が得」とは、一概に言えません。むしろ「すぐ決まる見込みがあるから、手続きだけはしておく」という選び方もあります。ただし、手続き(求職の申込み)より前に内定をもらっていた会社に就職する場合は、再就職手当の対象外です。また、自己都合などで給付制限がある人は、待期が終わってから1か月の間は、ハローワークか職業紹介事業者の紹介で決まった就職でないと対象になりません。応募や内定の前に、窓口で確認してください。
ほかにも追加の要件がありますし、金額の目安は人によって違います。計算の考え方は、再就職手当はいくら貰える?計算方法とハローワークの支給要件・受給条件にまとめています。
すぐ決まりそうな時こそ、先に「自分は対象になるか」を窓口で聞いておくと安心やで。
ただし、内定がまだ固まっていない段階で「たぶん決まるから」と見切るのは危ない面もあります。決まらなかった時に、受け取れたはずの期間を使っていなかった、という形になりかねないからです。
自己都合で辞めた人が「もらわない方が得かも」と考えるきっかけの1つが、給付制限です。
ハローワークのよくある質問では、自己都合離職の給付制限は、離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、3月31日以前なら原則2か月とされています。過去5年間に2回以上、正当な理由のない自己都合離職をした場合や、重責解雇の場合は3か月です。
給付制限は、「もらえない」のではなく「始まるまでの待ち時間」です。 待った先で、失業の認定を受けた日について、所定給付日数を上限に受け取る流れになります。
所定給付日数は、自己都合の場合、雇用保険に入っていた期間で変わります。香川のハローワークの案内では、10年未満が90日、10年以上20年未満が120日、20年以上が150日です。
給付制限の1か月は、収入がない中では長く感じるでしょう。だから「それなら最初からもらわなくていい」と思う人もいます。ただ、手続きをしなければ、その待ち時間のあとに受け取れるはずだった分も、受け取れないままになります。
給付制限があるかどうか、何か月になるかは、離職理由の扱いで変わります。会社が出した離職票の理由と、あなたの認識がずれている時は、窓口で相談してください。
手続きの期限や流れで不安がある人は、失業保険の手続きはいつまでに?離職後の申請期限・流れと、動けない時の受給期間の延長も参考になります。
「もらわない方が得」の理由として、いちばんよく挙がるのが、もらうことのデメリットです。ここは、正直に並べます。
デメリットの多くは、お金そのものより、動き方を決められることです。 そしてその縛りが負担になるかどうかは、今のあなたの状態によって大きく違います。
元気で、次の仕事も探せる状態なら、認定や求職活動は「やるべきことが見える」安心にもなります。逆に、心身がくたくたで、決まった日に出向くだけで消耗する時期なら、同じ縛りが重く感じられます。
扶養について、ハローワークの案内には「健康保険の被扶養者の認定については、配偶者等の勤務する事業所又は年金事務所へお問合せください」とあります。金額の基準は健康保険によって違うため、ここでは数字を挙げません。家族に迷惑をかけたくない気持ちは大切ですが、確認せずに避けるより、確認してから選ぶ方が後悔は少ないです。
受給中に働いて収入があった場合の申告についても、決まりがあります。申告のしかたは、自己判断で済ませず、先に窓口へ確認してください。
もし今、働けないくらいしんどいなら、話は少し変わります。
頭では手続きが必要と分かっているのに、体が動かない。封筒を開けることすら重い。そんな時、「もらわない」と決めてしまうのは、損得ではなく疲れが決めているのかもしれません。
今は動けないことと、手続きをしないと決めることは、別のことです。 ハローワークのページには、病気やけがなどで引き続き30日以上働けなくなった時は、その日数だけ受給期間を延長できる、延長できるのは最長で3年間、と書かれています。
つまり、「今は無理」と「もう受け取らない」の間に、「いったん延ばす」という選び方があります。ただし、延長できるのは働けない状態に当てはまる場合で、手続きにも決まりがあります。自分が当てはまるかは、窓口で確認してください。
また、働けない理由が心身の不調にあるなら、失業保険以外に、退職前後で使える制度もあります。全体像は仕事辞めたらもらえるお金!制度と賢い受け取り方法に整理しています。
繊細な人ほど、人の目や手続きの空気を細かく拾って、人より疲れやすいところがあります。「ちゃんと動けない自分はダメだ」と責めないでください。休む選択も、立派な判断です。
動けへん時は、無理に決めんでええ。「延ばせるか」を聞くだけでも、前に進んどるで。
ここまで読んで、「結局、自分はどっちなんだろう」と感じたかもしれません。大事なのは、ネットの「もらわない方が得」「もらう方が得」という言い切りに合わせなくていい、ということです。
あなたの得は、あなたの事情でしか決まりません。 だから、窓口で聞くことを先に決めておくと、短い時間で答えが手に入ります。
ハローワークで、次の4つを聞いてみてください。
扶養や年金が気になる人は、さらに次の2つを加えてください。
聞いてから決めても、遅くありません。ただし、受給期間(原則1年)を過ぎると、所定給付日数分を受け終わっていなくても、それ以後は支給されません。手続きが遅れるほど、受け取れる日数が減ることがあります。迷っている間も、早めに窓口で聞いておくと安心です。
「もらわない」と決めるのは、聞いたあとでも間に合います。 先に手放してしまうと、戻せないのは権利の方です。
一概には言えません。 すぐ再就職する予定、扶養、年金など、事情によって答えが変わります。受給をやめる前に、ハローワークと扶養先・年金事務所で確認してください。
受給期間は原則として離職した日の翌日から1年間です。手続きをしないまま過ぎると、その期間の基本手当は受け取れません。ただし病気やけがなどで働けない場合は、受給期間を延長できることがあります。
再就職手当は、受給手続きをして7日間の待期が終わった後に就職し、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることなどが要件です。手続き前から内定していた会社への就職は対象外で、給付制限がある人は待期後1か月の間はハローワーク等の紹介による就職であることも必要です。対象になるかは、応募や内定の前に窓口で確認してください。
決められた認定日にハローワークへ行くこと、働ける状態で求職することが前提になること、65歳未満で老齢厚生年金を受けている場合は受給中に年金が止まることなどです。扶養に入れるかどうかも、先に確認が必要です。
給付制限は、受給が始まるまでの待ち時間です。令和7年4月1日以降の自己都合離職は原則1か月です。その間の過ごし方や働き方で迷う時は、収入の申告の扱いも含めてハローワークに聞いてください。
※本記事は医療的な診断・治療を勧めるものではありません。つらさが続く時は専門機関へ相談してください。また、制度の条件・金額は変わることがあるため、最終的な確認は管轄のハローワーク等の公式窓口で行ってください。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように仕事で悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断を行うものではありません。つらさが続くときは専門機関にご相談ください。


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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
\ 最後まで読んでくれてありがとうございます /
しんどさの形は人それぞれですが、会社に籍を置いたまま休んで生活費を受け取れる制度があることは、知っておいて損はありません。
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