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夜、布団の中でハローワークの求人をスクロールしている。「アットホームな職場です」「未経験歓迎」「やる気のある方募集」。どれも悪くなさそうに見えるのに、ネットで調べると「ハローワーク求人はやばい」「ブラックばかり」という言葉が目に入ってくる。
気になった求人の画面を開いたまま、応募ボタンを押す指が止まる。
「この求人、本当に大丈夫なのかな」
「無料で載せられるなら、どこも採用にお金をかけられない会社なんじゃないか」
「また入ってから話が違った、なんてことになったら、もう立ち直れない」
そんな不安を抱えて、「ハローワーク求人 やばい」と検索していませんか?
結論から言うと、ハローワーク求人が全部やばいわけではありません。ただ、条件の良くない求人が混ざりうる仕組みは実際にあります。だからこそ、求人票のどこを見ればいいかを知っておけば、応募する前にかなりの部分を見分けられます。
言葉の裏や相手の本音を深く読み取ろうとするHSP(Highly Sensitive Person/繊細な気質の人)は、求人票を1枚読むだけでも「本当は何が書かれていないんだろう」と考え込んで疲れやすい傾向があります。
この記事では、ハローワーク求人に「やばい」と言われる求人が混ざる理由と、公的なデータで分かっていること、そして応募前に求人票で見分けるポイントを、順番にお話しします。
この記事の要点
「ハローワークの求人はやばい」と聞くと、全部が危ないように感じてしまいますよね。でも、実際はそうではありません。地元で長く続いている会社や、きちんとした条件の求人もたくさん載っています。
それでも「やばい」と言われるのには、ちゃんと理由があります。ひとつめは、掲載にお金がかからないことです。
ハローワークでは、会社は従業員の募集を無料で行えます(ハローワーク釧路(北海道ハローワーク)の事業主向け案内)。採用にお金をかけられる会社だけでなく、採用にお金をかけられない会社や、ほかの媒体では人が集まらない会社でも出しやすい、ということでもあります。
ふたつめは、ハローワークが原則として、すべての求人を受理しなければならない仕組みになっていることです。法令違反の求人などは例外として受理しないことができますが、出発点は「受け付ける」側にあります(厚生労働省「職業紹介における求人の不受理」)。
令和2年3月30日からは、新卒向けの求人に限らず、一定の労働関係法令違反がある会社の求人を受理しないことが可能になりました(神奈川労働局「職業安定法に基づく求人不受理について」)。ただし対象になるのは、たとえば賃金や労働時間のルールで、過去1年間に2回以上同じ条項の違反について是正指導を受けている場合など、基準に当てはまる会社です。不受理の期間は、たとえば是正指導を重ねたケースなら、違反が直ってから6か月が過ぎるまでです(厚生労働省「職業紹介における求人の不受理」)。
つまり、ハローワークに載っている時点で「国のお墨付きがついた安全な会社」とまでは言い切れません。ここを知っておくだけでも、求人票を見る目が変わります。
載ってる=安全、やないねん。でも、載ってる=やばい、でもないで。
「求人票と話が違った」という声は、ネットのうわさだけではありません。厚生労働省は、ハローワークの求人票と実際の労働条件が違うという申出の件数を、毎年公表しています。
令和6年度の申出・苦情等は、全国で3,297件でした(令和5年度は3,761件)。内容でいちばん多いのは「賃金に関すること」で929件(20.2%)、次いで「就業時間に関すること」661件(14.4%)、「職種・仕事の内容に関すること」591件(12.9%)です(厚生労働省「令和6年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」)。
要因別に見ると、「求人票の内容が実際と異なる」が1,478件、「求人者の説明不足」が932件ありました(同資料)。
申出の件数は、平成29年度の8,507件から令和6年度の3,297件まで、年々減ってきています(厚生労働省「ハローワークの求人票と実際が異なる旨の申出等」)。ただし、違うと感じても申し出なかった人は、この数には入っていません。
ここで覚えておいてほしいのは、話が違った時に、それを見抜けなかったあなたが悪いわけではないということです。求人票の内容が実際と違う、会社の説明が足りない、というのは書く側の問題です。
そのうえで、自分を守るために「どこを見れば、違いが起きやすいところを先に確かめられるか」を知っておく。次の章で、そのポイントを具体的に見ていきます。
ここからは、応募する前に求人票で確かめたいポイントです。どれかひとつに当てはまったからといって、すぐにブラックだと決まるわけではありません。「面接で聞くことリスト」を作るつもりで読んでみてください。
給料の欄に「固定残業代」「みなし残業」「○○手当(残業代を含む)」とある時は要注意です。厚生労働省・都道府県労働局・ハローワークは、若者の募集を行う会社向けのリーフレットで、固定残業代を採用する場合は募集要項や求人票などに次の3つをすべて明示するよう求めています(厚生労働省「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします。」)。
この3つのどれかが欠けている求人は、面接で必ず確かめたいポイントです。とくに「基本給がいくらなのか」が分からない書き方だと、実際の手取りや残業の扱いが入ってから分かる、ということになりかねません。
始業と終業の時刻、休みの曜日、年間の休日数、残業がどのくらいあるか。これらがはっきり書かれている求人は、それだけで安心材料になります。
反対に「シフトによる」「業務状況による」ばかりで中身が見えない時は、どんな日が多いのかを具体的に聞いてみましょう。答えがあいまいなら、それも判断材料です。
仕事内容の欄が短く、「その他付随する業務」「雑務全般」で締めくくられている求人は、入ってから任される範囲が広がりやすい書き方です。
1日の流れや、最初の数か月で任される仕事がイメージできるかどうか。HSPの人ほど、ここがあいまいなまま入ると、毎日「次に何が来るか分からない」状態で消耗しやすくなります。
同じ会社の同じ職種の求人を、何か月も、何度も見かける場合は、人が定着していない可能性も考えられます。もちろん事業を広げている会社もあるので、それだけで決めつける必要はありません。
気になったら、面接で「今回の募集の理由」を聞いてみてください。増員なのか、欠員の補充なのか。答え方で、職場の様子が少し見えてきます。
「アットホームな職場」「やる気があれば大丈夫」「明るく元気な方」。こうした言葉が悪いわけではありません。ただ、雰囲気の言葉ばかりで、条件や仕事内容の具体的な情報が少ない求人は、確かめることが多い求人だと考えておきましょう。
求人票は「会社が見せたい顔」やからね。気になったとこは、面接で聞いてええんよ。
求人票を読んだだけでは分からないことは、聞いて確かめるしかありません。聞きづらいと感じる人も多いと思いますが、条件を確かめるのは失礼なことではありません。
面接では、求人票で気になった点をメモしておき、ひとつずつ確かめます。給料の内訳、残業の実際、休みの取りやすさ。求人票と説明が食い違っていたら、その場で「求人票では○○とあったのですが」と確認して大丈夫です。
内定をもらったら、働く条件を書面で受け取り、求人票と見比べてください。会社には、働く人に労働条件をはっきり示すルールがあり、厚生労働省はモデルとなる労働条件通知書も公開しています(厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」)。口頭の説明だけで入社を決めないことが、自分を守るいちばん確かな方法です。
入社してから求人票と違うと感じた時は、最寄りのハローワークか、「ハローワーク求人ホットライン(求職者・就業者専用)」に申し出ることができます。電話番号は03-6858-8609、受付時間は8時30分から17時15分で、土日祝も受け付けています(年末年始を除く)(厚生労働省「ハローワークの求人票と実際が異なる旨の申出等」)。
「こんなことで連絡していいのかな」と迷う必要はありません。申出の窓口があるということは、それだけ同じ思いをしている人がいる、ということです。
求人票の言葉の裏を読みすぎて、1件見るだけでどっと疲れる。HSPの人には、そんな経験があるかもしれません。それは、慎重に自分を守ろうとしている証拠です。
ただ、全部の求人を細かく疑っていたら、探すだけで力が尽きてしまいます。見るポイントを、この記事の5つに絞ってしまいましょう。5つを確かめて、気になるところは面接で聞く。それ以上は、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
僕自身、転職はこれまでに4回経験してきました。そのたびに思うのは、求人票の文字だけで職場の全部は分からない、ということです。だからこそ、分かる部分は先に確かめて、分からない部分は聞いて埋める。それくらいの構えで十分だと思っています。
また、ハローワークだけで探さなければいけない理由もありません。ハローワークの使いどころと注意点は転職でハローワークは使うべきか?メリット・デメリットに、転職サイトとの違いは【比較】転職するなら転職サイト?ハローワーク?にまとめています。
今いる職場がそもそもブラックなのでは、と感じている人は、ブラック企業の見分け方|ブラック企業の特徴(サイン)も参考にしてみてください。
全部疑ってたら探すだけでくたくたになるで。見るとこ決めて、あとは聞いたらええねん。
ブラックばかりではありません。ただ、ハローワークは原則すべての求人を受理する仕組みで、掲載も無料のため、条件の良くない求人が混ざりうる仕組みがあります。固定残業代の書き方や、時間・休日・仕事内容の具体さを見て、応募前に確かめましょう。
やめる必要はありません。ハローワークを中心に募集している地元の会社もあります。求人票で確かめるポイントを決めておき、気になる点は面接で聞く、という使い方をすれば、ハローワークも十分に役立ちます。
「嘘だらけ」とまでは言えませんが、求人票と実際の条件が違うという申出は毎年あり、いちばん多いのは賃金に関することです。内定後は必ず労働条件を書面で受け取り、求人票と見比べてください。
その場で「求人票では○○とあったのですが」と確かめて大丈夫です。説明があいまいなまま入社を決めず、内定後に書面で条件を確認しましょう。入ってから違うと気づいた時は、最寄りのハローワークやハローワーク求人ホットラインに申し出ることができます。
HSPだから使わないほうがいい、ということはありません。ただ、求人票を細かく読み込んで疲れやすい人は、見るポイントを絞り、転職サイトなどほかの探し方と組み合わせると、ひとつの求人に気持ちを使いすぎずにすみます。
ハローワーク求人が全部やばいわけではありません。ただ、条件の良くない求人が混ざりうる仕組みはあります。だからこそ、見るポイントを決めて、自分の目で確かめることが大切です。
不安を感じながら求人を見ているのは、あなたがこれからの働き方を大切に考えているからです。全部をひとりで見抜こうとしなくて大丈夫。分かるところは確かめて、分からないところは聞いて、少しずつ選んでいきましょう。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように仕事で悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。


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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
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しんどさの形は人それぞれですが、会社に籍を置いたまま休んで生活費を受け取れる制度があることは、知っておいて損はありません。
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