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会議で指摘された一言を、帰りの電車でも、家に帰って風呂に入っても、何度も頭の中で再生してしまう。
「あの人はすぐ切り替えてるのに、なんで自分だけこんなに引きずるんやろう」
「ミスしたことより、あとで何度も思い出して落ち込む自分がしんどい」
仕事でミスをするたびに、何日もそのことばかり考えて、自分を責め続けていませんか。
ミスそのものはもう終わったことなのに、頭の中では何度も再生され続ける。仕事の手は動いているのに、心はさっきの失敗に置き去りのまま。そんな自分に、余計に嫌気がさすこともありますよね。
「仕事 ミスが多い 落ち込む」と検索してこのページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、仕事でミスが多くて落ち込みやすいのは、能力が低いからではなく、HSP(エイチエスピー、Highly Sensitive Person=とても繊細な気質を持つ人)が持つ「深く処理する」気質が、ミスの記憶を人一倍長く反芻させているからです。この記事では、ミスを減らすテクニックではなく、ミスをしたあとの反芻・自己嫌悪ループをどう断ち切るかに絞ってお伝えします。HSP当事者であるハリピンの視点も交えながら、一緒に見ていきましょう。
この記事の要点

また同じようなミスして、一日中それしか考えられへんかった……自分ってほんまにダメやな。
その感じ、めっちゃ分かるよ。僕もミスしたこと自体より、あとで何回も思い出して自分を責める方がずっとしんどかったタイプやから。ダメなんとちゃうよ、順番に見ていこか。
提唱者であるアーロン博士(Elaine N. Aron)によると、HSPは「感覚処理感受性」と呼ばれる気質特性を持ち、その特徴は「DOES」という4つの要素(深く処理する・刺激を受けやすい・感情反応が強く共感力が高い・些細な刺激に気づきやすい)で説明されており、周囲の刺激や人の感情の変化を人一倍深く処理する傾向があるとされています。
出典:エレイン・N・アーロン博士『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』
この「深く処理する」性質が、仕事の場面では諸刃の剣になります。丁寧な仕事ぶりや高い注意力につながる一方で、会議で指摘された一言を帰り道でも何度も思い出してしまうのも、この気質が働いている一例です。一度起きたミスの情報量も人一倍多く処理してしまい、記憶に残りやすく、繰り返し思い出しやすいのです。病気でも性格の欠点でもなく、生まれつきの気質の傾向のひとつです。
だからこそ、「もう終わったことなんだから忘れなよ」というアドバイスは、正しくても届きにくいものです。ミスの記憶をどれだけ強く再生するかは、意志でなく気質が決めているからです。
ミスをした瞬間だけでなく、その後何時間も、時には何日も「あの時ああしていれば」と頭の中で再生してしまう。これは反芻思考と呼ばれる状態で、HSPに限らず誰にでも起こりますが、深く処理する気質を持つ人ほど、この再生回数が多くなりやすいと言われています。
厄介なのは、反芻そのものが「反省」の顔をしてやってくることです。次に活かすための反省と、自分を責め続けるだけの反芻は別物です。反省は「次はこうしよう」で終わりますが、反芻は「なんであんなことをしたんやろう」を出口なく繰り返すだけ。今頭の中にあるのがどちらかを見分けるだけで、必要以上に自分を追い詰めずに済みます。
反芻を止めようと意志で頑張るより、思考の言い換えを先に用意しておくほうが効果的です。とっさに出てくる考え方を、あらかじめ別の言葉に置き換えておくイメージです。
| ❌ 自分を追い詰める考え方 | ⭕ 立ち直りやすい考え方 |
|---|---|
| 「またやってしまった、自分はダメだ」 | 「またやってしまった、次はどこで防げるか」 |
| 「あの人は平気そうなのに、自分だけ引きずってる」 | 「気にする分だけ、次に活かせることも多い」 |
| 「こんな自分じゃ信用されなくなる」 | 「ミス以外の日々の仕事は、ちゃんと積み重なっている」 |
| 「なんであの時、確認しなかったんやろう」 | 「次に確認する場面はもう見えた」 |
| 「一生このことを思い出すんやろうな」 | 「今日思い出す回数を、昨日より1回減らせたらいい」 |
すべてを一度に切り替える必要はありません。頭の中でぐるぐる考え始めた瞬間に、右側の言い換えを一つ思い出すだけで十分です。
僕自身、昔は一つのミスをした日、帰りの電車でもお風呂でも、そのことばかり考えてた時期がある。仕事に没頭しすぎて、プライベートも心身も後回しにしていたタイプやったから、余計に「ちゃんとせな」と自分を追い込んで、気づいたら休む時間まで削って働いてた。
そうやって無理を重ねた結果、心も体もどん底まで落ちた時期がある。今思えば、ミスを引きずること自体より、「引きずってる自分を許せない」という二重の責め方をしてたのがしんどさの正体やった。
底まで落ちてから分かったのは、「底は通過点であって、終わりやない」ということ。少しずつでも戻ってこれた経験があるから、今しんどい人に「大丈夫、そこがゴールやない」と言えるようになった。
あの頃の自分に伝えたいのは、ミスを引きずる自分を責める前に、まず「引きずりやすい気質なんやな」って認めてやることやった。それだけで、責める矛先が一つ減る。
反芻が始まる前、ミスに気づいた直後の数分の過ごし方で、その後の引きずり方は変わります。
大事なのは、落ち込む時間をゼロにすることではなく、必要以上に長引かせないことです。落ち込むこと自体は、それだけ仕事に真剣だった証拠でもあります。
ちなみに、ミスを引きずることそのものより「自分には仕事の能力がない」という無能感まで広がってしまっている場合は、HSPと仕事の能力不足感を扱った記事もあわせて読んでみてください。また、ミスに限らず「失敗そのものを何日も引きずってしまう」場合は、失敗を引きずるHSPの3タイプ別リセット方法で、引きずり方のタイプ別の対処を紹介しています。
HSPだからミスの回数自体が多いとは限りません。むしろ丁寧さゆえにミスは少ない人も多くいます。ただ、一つのミスを人一倍深く処理し長く覚えているため、「ミスが多い」ように本人には感じられやすいのです。
気質そのものを変える必要はありません。「反省」と「反芻」を見分け、反芻に気づいた時に思考を言い換える練習を重ねることで、引きずる時間を短くしていくことはできます。
一度きちんと謝罪・報告が済んでいるなら、それ以上繰り返し謝る必要はありません。「もう伝えた」という事実を書き出しておくと、謝罪の必要性を思考ではなく記録で確認できるようになります。
反芻が何日も続き、仕事や日常生活に支障が出るほどつらい場合は、一人で抱え込まず、信頼できる人や専門機関に相談することも選択肢のひとつです。
仕事でミスが多くて落ち込むのは、あなたの能力が低いからではありません。HSPの「深く処理する」気質が、ミスの記憶を人一倍長く反芻させているだけです。
ミスをゼロにしようとするより、反芻に気づいた時に考え方を一つ言い換える。それだけで、落ち込む時間は少しずつ短くしていけます。今日紹介した言い換えの中から、まずは一つだけ、次にミスをした時に思い出してみてください。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSP当事者)
仕事に没頭しすぎて心身を崩し、どん底から少しずつ戻ってきた経験を持つHSS型HSP当事者。同じように仕事のミスで落ち込むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。
※この記事は2026年8月に公開しました。


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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!