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退職の手続きが一段落して、封筒に入った書類の束を前に、ぼんやり座っている夜。あるいは、明日こそハローワークに行こうと思いながら、結局カーテンを閉めたまま一日が終わった夕方。スマホを開いて「ハローワーク 失業保険 必要なもの」と打ち込んだ指が、少し重たい。
「行ってから『あれがない』と言われたらどうしよう」
「人の多い窓口で、うまく説明できる気がしない」
「そもそも、うつ病で辞めた自分は診断書がいるの?」
先のことを細かく想像してしまう人ほど、一度の外出に使うエネルギーは大きくなります。それは気が小さいからではなく、失敗したくないほど真剣に自分の生活を立て直そうとしている証拠です。
先に、いちばん知りたいところからお伝えします。ハローワークで失業保険(基本手当)の手続きをするときの持ち物は、離職票、マイナンバーの確認書類、身元の確認書類、写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードの5つです。ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」に、「以下の書類が必要ですので持参してください。」としてこの内容が載っています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。診断書は、この持ち物の一覧には出てきません。ただ、うつ病など心身の不調が関わる場合は、別の場面で診断書が話題になることがあります。僕は個別に「あなたは受け取れる、受け取れない」とは言えないので、公式に書かれている範囲と、窓口で確かめる順番をまとめます。
人の表情や職場の空気を細かく拾って気疲れしやすい、HSP(Highly Sensitive Person/繊細な気質)の人は、退職までたどり着いたときには、心も体も使い切っていることが少なくありません。だからこそ、窓口で慌てないための「持ち物の見取り図」を先に手に入れておくことが、ひとつの支えになります。
この記事の要点
※この記事は一般的な制度の説明で、受給の可否や金額を約束するものではありません。診断・治療を勧めるものでもありません。最新の内容と個別の判断は、管轄のハローワークや医療機関でご確認ください。
ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」では、住居を管轄するハローワークに行き、「求職の申込み」をしたあとで離職票を提出する、と説明されています。そのときの持ち物として挙がっているのは、次の5つです(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。
同じ段落の注記として、写真は「個人番号カード(マイナンバーカード)を提示することで省略が可能です」とも書かれています(同ページ)。つまり、マイナンバーカードが1枚あれば、個人番号の確認・身元の確認・写真の省略が、まとめて済む形です。カードを持っていない場合は、住民票や運転免許証などを組み合わせることになります。
ちなみに、印鑑はこのページの持ち物の一覧に挙がっていません。持ち物で迷ったら、手続きの前に管轄のハローワークへ電話で確かめるのが確実です。

5つも用意するの、頭が回らなくて抜けそう…。
抜けそうなら、書き出したらええんよ。次の節で、まとめて袋に入れる順番も見ていこな。
持ち物の中で、いちばん「自分の力ではどうにもならない」のが離職票です。会社から届くものなので、まだ手元にない人もいるはずです。
公式の案内には、「会社から離職票が交付されない場合や、事業主が行方不明の場合等については、住居地を管轄するハローワークにお問い合わせください。」と書かれています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。届かないのは、あなたの落ち度ではありません。そして、一人で会社に何度も催促し続けなくても、ハローワークに相談するという道が公式に示されています。
もうひとつ、同じページには、在職中にできる確認も書かれています。「できれば在職中に『雇用保険被保険者証』の有無を確認してください」と、離職証明書の離職理由等の記載内容についても確認するよう案内されています(同ページ)。これから退職する人は、ここだけ先に見ておくと、あとで慌てにくくなります。
離職票が手元にそろわない段階でも、「ハローワークに電話して、何がそろっていれば来所できるか聞く」ことは今日でもできます。手続きそのものをする前に、ひとつ質問をするだけ。それも立派な一歩です。
持ち物がわかったら、次に決めておきたいのは「いつ行くか」と「どの順番でそろえるか」です。ここは公式の決まりというより、当日の消耗を減らすための僕なりの整理です。
まず時間帯。公式の案内では、雇用保険の手続きは月曜日~金曜日(休祝日・年末年始を除く)の8時30分~17時15分で、「求職の申込み」の手続きにも一定の時間がかかることから、16時前までの来所がすすめられています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。夕方ぎりぎりに駆け込むより、16時前までの、自分がいちばん動ける時間帯に行くほうが、気持ちの余裕を残しやすい。これは個人差があるので、あくまで目安です。
次に、前日の持ち物チェックです。順番は、「自分で用意が必要なもの」から先に見ていくのがおすすめです。
全部まとめて、ひとつの袋かファイルに入れて、玄関に置いておく。そこまでを前日に終わらせておくと、当日の朝に「あれはどこだっけ」と探す消耗がなくなります。当日が不安なら、聞きたいことを3行だけスマホのメモに書いておくのも、窓口で言葉に詰まりにくくなる方法です。
当日のあとの流れも、見通しだけ置いておきます。公式の案内では、求職の申込み後に失業の状態にある7日間は基本手当が支給されず、これを「待期」と呼ぶと説明されています。また、正当な理由のない自己都合で退職した場合は、待期のあとに基本手当が支給されない「給付制限」の期間があり、退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、同年3月31日以前なら原則2か月、5年間に2回以上の自己都合退職で受給資格決定を受けた場合は3か月と説明されています(厚生労働省)。どちらに当てはまるかは、離職理由によって変わります。窓口で確かめてください。



初日でお金が出るわけじゃないんだ…。先に知っておいてよかった。
知らんまま行くと、びっくりするもんな。先に知っとくだけで、気持ちの準備ができるんよ。
ここからは、心や体の不調が退職の理由に関わっている人に向けた話です。まず前提として、基本手当の受給要件は、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12か月以上あることとされています。ただし「特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可」と書かれています(基本手当について|ハローワークインターネットサービス)。
では、うつ病などで辞めた場合は何に当たるのか。「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」には、特定理由離職者のうち、正当な理由のある自己都合により離職した者の例として、「体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者」が挙がっています(特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要|ハローワークインターネットサービス)。心の不調や病気が理由の退職は、公式の範囲の中に、はっきり名前が書かれています。
ただし、これは「該当しうる範囲が示されている」という話で、「あなたが必ず当てはまる」という意味ではありません。公式の手続きの案内には、「離職理由に異議がある場合」はハローワークに相談するよう書かれています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。実際にどう扱われるかは、離職票の内容や状況をもとに、窓口で確かめることになります。僕がここで言えるのは、見方までです。
もうひとつ、大切な点があります。公式の案内には、「病気やけがのために、すぐには就職できないとき」は失業給付を受けることができない、と書かれています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。失業給付は、働ける状態で求職活動をしている人を対象にした仕組みだからです。まだ休養が必要な時期は、次の節の「受給期間の延長」が関わってきます。
この点は、退職の理由や症状の重さによって話が変わります。すでに記事にしている「適応障害・うつで退職したら失業保険はどうなる?」では、退職理由から見た失業保険の位置づけを整理しています。あわせて読むと、自分の状況に近い部分が見つかるかもしれません。
診断書の話は、ここがいちばん誤解されやすいところです。先に整理します。失業保険の手続きの持ち物(先ほどの5つ)に、診断書は含まれていません。診断書が話に出てくるのは、主に「受給期間の延長」の場面です。
基本手当の受給期間は、原則として離職した日の翌日から1年間です。ただ、その間に病気、けが、妊娠、出産、育児等の理由により引き続き30日以上働くことができなくなったときは、働けなくなった日数だけ受給期間を延長でき、延長できる期間は最長で3年間とされています。申請は、住所または居所を管轄するハローワークに行い、代理人や郵送でも構わないと書かれています(基本手当について|ハローワークインターネットサービス)。
では、その申請にどんな書類が要るのか。北海道ハローワークの「主な手続き一覧表」には、病気、ケガ、妊娠、出産、育児、親族の看護などのため受給期間を延長しようとするときの必要な書類として「受給期間延長申請書、受給資格者証」が、添付書類または証明書として「母子手帳、診断書など」が載っています(主な手続き一覧表|北海道ハローワーク)。つまり、診断書は「延長を申請するとき」の添付書類の例として挙がっている、というのが公式の記述の範囲です。
ここで、僕が言えないことも正直に書いておきます。診断書の書式、記載してほしい内容、原本とコピーの扱い、特定理由離職者の判定でどんな資料を求められるか。これらは、このページから個別に断定できません。上の一覧表も北海道のハローワークの案内で、「詳しくは各ハローワークへお問い合わせください」という趣旨の注記が付いています。診断書を取りに行く前に、まず管轄のハローワークで「自分の場合、何の書類が要りますか」と聞く。これが、いちばん無駄足にならない順番です。
診断書を書いてもらうには、医療機関に行って、現在の状態を話す必要があります。体調が悪いときほど、それがしんどいことも、よくわかります。だから、何が必要かを窓口で先に確かめて、一度で済ませる。それは手を抜くことではなく、自分の力を守るための段取りです。
なお、受給期間の延長とは別に、雇用保険には「傷病手当」という仕組みもあります。求職の申込み後に15日以上引き続いて疾病または負傷のために職業に就くことができない場合に支給されるもの、と説明されています(基本手当について|ハローワークインターネットサービス)。うつ病の人の給付日数については、「うつ病だと失業保険が300日?受給条件や他の支援制度も解説!」でも整理しています。「就職困難者」にあたる場合の日数は、ハローワークの表(基本手当の所定給付日数|ハローワークインターネットサービス)で確認できます。



診断書を取る元気も、まだないかも…。
ほな、今日は「ハローワークに何が要るか電話で聞く」だけでええ。取りに行くのは、聞いたあとで決めたらええんよ。
離職票(-1、2)、個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードの5つです。ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」に、持参するものとして載っています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。
個人番号確認書類は、マイナンバーカードのほか、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)のいずれか1種類でよいと書かれています。身元確認書類は、運転免許証などの写真付きの書類1種類か、持っていない場合は公的医療保険の被保険者証などから異なる2種類(コピー不可)です。写真の省略はマイナンバーカードを提示した場合の扱いなので、カードがない場合は写真2枚を用意します(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。
公式の案内では、会社から離職票が交付されない場合や事業主が行方不明の場合などは、住居地を管轄するハローワークに問い合わせるよう書かれています(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。まず電話で状況を伝えるところから始められます。
手続きの持ち物の一覧には、診断書は出てきません(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)。診断書は、受給期間の延長を申請するときの添付書類の例として挙がっています(主な手続き一覧表|北海道ハローワーク)。個別に求められる書類は、管轄のハローワークでご確認ください。
一律には言えません。病気やけがのために「すぐには就職できないとき」は失業給付を受けられないと書かれている一方で(雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス)、引き続き30日以上働けないときは受給期間を延長できる仕組み(延長できる期間は最長3年)もあります(基本手当について|ハローワークインターネットサービス)。どちらに当たるかは、体調と離職理由を窓口に伝えて確認してください。
特定理由離職者の範囲には、正当な理由のある自己都合として「体力の不足、心身の障害、疾病、負傷」などにより離職した者が挙がっています(特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要|ハローワークインターネットサービス)。ただし、あなたが該当するかどうかは個別の事情で変わるため、離職票の内容とあわせて窓口で確認してください。
※この記事は一般的な制度の説明で、受給の可否や金額を約束するものではありません。診断・治療を勧めるものでもありません。個別の判断は、管轄のハローワークや医療機関でご確認ください。
この記事を書いた人|ハリピン(HSS型HSPとお仕事と私 運営者)
繊細な気質と向き合いながら「自分に合う働き方」を模索してきたHSS型HSP当事者。同じように仕事で悩むHSPさんへ、当事者の視点で発信しています。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断を行うものではありません。つらさが続くときは専門機関にご相談ください。


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このサイトの運営者・ハリピン(HSS型HSP)です。飲食店の店長から営業、東証一部上場(当時)の子会社で社長を5年、転職は6回以上。…で、いまはほぼ無職5年以上続けてます。社長まで行って無職、自分でもすごい振れ幅だと思うけど、これが、わりと本気で「全然オッケー」だと思ってます。 強みも弱みも、やってみないと分からないもので「接客は好きだけど、料理と在庫管理は苦手」って、飲食やって初めて知りました。英語もパソコンも苦手で試めてたことが、AIに助けてもらいながら少しずつできるようになってきた。——つまり、今この瞬間ダメでも、時間が経てば何かが変わるかもしれない。(無職期間も大事ってこと!) 僕がここでやりたいのは、“自分が死ぬ瞬間に自分の人生が「よかったな」と思える様になるキッカケを作ること”。正直、自分自身もまだ模索の途中で、全然偉そうなことは言えません。…でも、だからこそ同じ目線で考えれるかなと思ってます。 健康、睡眠、大事! 死ぬのだけは禁止で!
\ 最後まで読んでくれてありがとうございます /
しんどさの形は人それぞれですが、会社に籍を置いたまま休んで生活費を受け取れる制度があることは、知っておいて損はありません。
無料。追加した直後に、目安の出し方と窓口が1枚届きます。伝わるのは表示名だけ。読むだけでも大丈夫です。















